Dimanche~日曜日~
「ミサさん、歌のアルバムは、もう出さないのですか?」 ある日、ライブでファンの方に尋ねられました。最近でも、ドラマ『フレンズ』や『金八先生』のイメージソングや挿入歌を担当したりしていましたが、改めて「歌」と尋ねられて、正直、ドキっとしました。又、ある時、『スタンド・バイ・ミー』というドラマで当時子役として出演されていた方が「きまぐれ白書」を、今だからこそ、もう一度聞きたいとおっしゃってくださり、ふと自分自身のこれまでの音楽活動を振り返った次第です。 時として人は、過去や未来を思い計るばかりで、「今」を忘れがちです。今、自分はどのような心境にあるのか、自分の心臓の鼓動や体温すら、自分自身で感じられないこともあります。 彼等の何気ない一言で、『今』の私だからこそ表現できる歌があるということを教えられたような気がしています。 以前のアルバムの中から、好きだった歌を歌いました。又、プロデューサーでもある吉岡氏の楽曲も歌わせていただきました。作詞も、以前からの仲間である横山恵さんにお願いしました。我が家に遊びにきてくださった方々に歌を聞いていただくように、好きなものばかりをセレクトしました。休日の午後の、フワリと窓から入ってくるような風のように、私自身、無理をせず楽しく歌えました。大変、個人的ですが、私の大切な親友でもある、愛犬ビビアンへの歌も作りました。歌うことの楽しさ、自身の声で表現することの難しさを改めて実感しています。 音楽を、いろいろなスタイルで表現するのが私らしいのかなと思っています。作曲したり、アレンジしり、指揮をしたり、歌ったり。ジャンルだとか、細かく分類された中での職業だとか、今までも気にしたことはありませんでした。 私はとても自由でした。 これからも自由です。 それを許してくださる今の私の環境に、心から感謝します。