TVアニメ「涼宮ハルヒの憂鬱」キャラクターソングVol.4 鶴屋さん
『涼宮ハルヒの憂鬱』キャラクターソングシリーズ第4弾。メインキャラであるSOS団員のみではなく、脇を固めるキャラにもスポットを当てようというこのシリーズ、脇役にも非常に濃いキャラ付けがなされ、作品への絡み方もしっかりと練られているこの作品ならではの展開な訳ですが、既に発売となっている3名のキャラソンが、それぞれの特質を実に良く捉えている内容だっただけに多いに期待を寄せて拝聴しました。 鶴屋さんのキャラクターは、SOS団準構成員で、みくるの面倒見の良い同級生、キョンやハルヒにとっては賑やかで楽しく、ちょっと不思議な先輩といったところですね。『青春いいじゃないかっ』はそんな鶴屋さんのキャラクターをストレートに表現した歌詞と、ハイテンポでリズミカルなメロディ、そしていかにも鶴屋さんっぽい歌いっぷりが非常に好印象。「ま、どうにかなる!いいじゃないかっ」のフレーズは特に鶴屋さんを象徴していますね。 『めがっさ好奇心』はタイトルの割に静かなメロディーラインで、しっとりと鶴屋さんの内面を歌い上げています。彼女の立ち位置や考え方・感じ方等は、原作文庫本『涼宮ハルヒの陰謀』で見られたように割と間接的に描かれている場合が多いので、具体的に彼女の心情を彼女の言葉で表しているこの歌は貴重といえます。実は原作内で彼女がこのように考えていると綴られている部分はほとんど無いのですが、「彼女ならきっとそう感じているんだろうな」と納得できてしまう点、制作者の作品理解度の高さが伝わりますね。 『ハレ晴レユカイ~Ver.鶴屋さん~』は一部の語尾が鶴屋語に変換されているのが新鮮ですが、のみならず、内容的にも彼女のSOS団への関わり方が明確になっている点が印象的。「さみしがっちゃはずかしいよちょいとね 頑張れ」のフレーズは、正しく鶴屋さんからSOS団に対するエールのように感じられます。こういった工夫は実に嬉しいですね。 By ignited