忘れ雪
「忘れ雪」、「水いらずの午後」両曲ともこのシングルのみでの収録曲。 このシングルはレコード会社からヒットを要請されていたプロデューサーの橋場正敏が用意した楽曲で、小田和正と鈴木康博ともアレンジおよび演奏には参加させてもらえず、ボーカルのみの参加。リードボーカルは「忘れ雪」を小田、「水いらずの午後」を鈴木がそれぞれ担当している[1]。 1974年6月末、新しいシングルの打ち合わせがあり、レコード会社から、詞と曲とをそれぞれ専門家に依頼するという提案が出された。話し合いの結果、小田 • 鈴木の曲と合わせて3曲録音し、その上で検討すると決まった。完成した曲は、小田作「キリストは来ないだろう」、鈴木作「白い帽子」、そして松本隆作詞、筒美京平作曲「忘れ雪」。グレープの「精霊流し」が大ヒットした直後で、「忘れ雪」は似たタイプの曲だった。結局レコード会社は「忘れ雪」を強く推し、メンバーが納得しないまま発売となった。 メンバーは当初から「自分達の望んだ曲ではない」として嫌がった。結局橋場の説得を受けレコーディングはしたものの、発売直後の10月26日中野サンプラザで行われたリサイタル“秋ゆく街で”をはじめ、以後のコンサートでも演奏されることはなかった。 長らく廃盤だったが、その後両曲とも3枚組ベストアルバム『OFF COURSE Singles』に収録された。